視聴率23%を超えた半沢直樹2。第3話では公正取引委員会の黒崎(片岡愛之助)の攻撃をなんとかやり過ごし、東京中央銀行と電脳雑技集団連合軍のスパイラル買収を防ぐ一手を打ってきました。それに対抗すべく電脳の金庫番玉置を待っていたところ、電脳雑技手段の平山社長夫妻が現れて終わりました。原作ではロスジェネの逆襲には出番がないので当然なのですが、黒崎が潔く引くさまは不気味でしたね。
そんな半沢直樹2の原作「ロスジェネの逆襲」からのドラマ3話の変更点を解説していきます。
前回(半沢直樹2第2話)の記事はこちら↓
半沢直樹2第三話 原作(ロスジェネの逆襲)との違い
フォックスの財務漏洩と公取委
原作「ロスジェネの逆襲」では、フォックスの運用失敗と巨額損失の隠ぺいについての情報はフォックス社が裏で電脳雑技集団と繋がっていたことを大洋証券の広重に問い詰める前に世に出ました。一方でドラマでは、半沢直樹(堺雅人)がマスコミにリークしたり経営状況報告書を手に入れたりとグレーな手段を取っているために証券取引等監視委員会に異動になっていた因縁の相手、黒崎駿一(片岡愛之助)に介入される事態を招きましたが、一方で電脳の玉置に目をつけるチャンスももたらしました。
スパイラル株の値動き
原作では電脳提示の買い付け額は24,000円でフォックス買収の発表後は24,300円でした。その後各社アナリストを招いての説明会を行ったことで株価が1万円以上、上昇したとの描写があります。
一方でドラマでは電脳提示の買い付け額が31,200円前後 始値が31,324円、フォックスの買収およびマイクロデバイスからの出資の発表を受けての終値は36,274円とされていました。これは上記、説明会による株価の上昇部分を省略したうえで株価をある程度原作に合わせるためだと思われます。
しかし、「ロスジェネの逆襲」での電脳雑技集団のスパイラル株の取得率は3割強とされているのに対して、ドラマ版では48%まで取得していたことや値上がり幅も原作より小さいことからも取得にかかる追加費用は原作ほど大きくならなそうに思えるのに対して、追加融資の額は原作と同じ500億であることから、裏設定としてドラマ版では「ロスジェネの逆襲」に比べてスパイラルの発行株数が元々多いことが伺えます。
玉置(今井朋彦)の立ち位置
ドラマでは電脳雑技集団の子会社電脳電設(元ゼネラル電設)で親子共に役員を務めていたとされる電脳雑技集団の財務役員の玉置克夫(今井朋彦)ですが、「ロスジェネの逆襲」ではそのような描写はありません。「ロスジェネの逆襲」では玉置が信頼する営業担当役員の戸村との飲みの席で彼の考えが何度か語られており、ドラマでは主に半沢サイド視点で話が進んでいくためそのシーンが削られていますが、その分決戦の鍵を握る登場人物として色濃く描かれるようです。
今後の展開予想(ネタバレ注意)
第3話までで原作「ロスジェネの逆襲」で銀行と対決するための要素はほとんど出そろいました。次回予告をみたところ、4話で半沢直樹シリーズの次巻「銀翼のイカロス」の話に触れるようなので5話から本格的に「銀翼のイカロス」編のようです。実は半沢直樹2第1話でさらっと大和田が中野渡頭取が任された帝国航空の再建計画は「銀翼のイカロス」で大きくかかわってくることになります。3話で大和田が常務に戻る話が出ていましたが「銀翼のイカロス」には別の常務が関わってくるのでそこのポジションを大和田が担うのかな?など想像が膨らみますね。
いかがでしたか?ロスジェネの逆襲もいよいよ終盤ですね。来週の日曜も半沢直樹から目が離せません。